ATOPIC DERMATITIS
アトピー性皮膚炎・湿疹
こんな症状はご相談ください
アトピー性皮膚炎とは
アトピー性皮膚炎は、アレルギー体質(アトピー素因)を持つ方に多く、皮膚のバリア機能が低下しているため、外部からの刺激に敏感に反応して炎症を起こします。診断基準として、乳児では2ヶ月以上、その他の年齢では6ヶ月以上症状が続く場合にアトピー性皮膚炎と診断されます。
主な症状
- 強いかゆみを伴う赤い湿疹
- 皮膚の乾燥・ガサガサ(乾燥肌)
- 掻き壊しによる皮膚の肥厚・色素沈着
- 左右対称に出やすい(肘の内側・膝の裏・首・顔など)
- 季節や体調によって症状が悪化・軽快を繰り返す
- 皮膚がジュクジュクする(滲出液が出る)
- 乳児では顔面・頭部から発症することが多い
原因・悪化因子
アトピー性皮膚炎の発症や悪化には複数の要因が関わっています。悪化因子を把握し、できるだけ回避することが症状のコントロールにつながります。
- 遺伝的要因(家族にアレルギー疾患がある方に多い)
- 環境因子(ダニ・ほこり・花粉・ペットの毛など)
- ストレスや睡眠不足
- 汗や乾燥、衣類の摩擦など物理的な刺激
- 入浴時の過度な洗浄(ナイロンタオルでのゴシゴシ洗い)
- 季節の変わり目(特に秋冬の乾燥期や夏の発汗期)
- 食生活の乱れ(栄養バランスの偏り)
当院での治療
アトピー性皮膚炎の治療は「薬物療法」「保湿(スキンケア)」「悪化因子の除去」の3本柱で進めます。
ステロイド外用薬による薬物療法
炎症の程度に応じてステロイド外用薬やタクロリムス軟膏を使い分けます。ステロイド外用薬には強さのランクがあり、症状の重さや塗る部位によって適切なものを選択します。
- ウィーク(弱い):軽い湿疹や顔の一部など
- ミディアム(普通):軽度〜中等度の湿疹
- ストロング(強い):中等度の炎症がある部位
- ベリーストロング(とても強い):手足など皮膚が厚い部位の強い炎症
- ストロンゲスト(最も強い):限定的に使用されるケース
保湿によるスキンケア
皮膚のバリア機能を補うために、保湿剤によるスキンケアは治療の基本です。症状が落ち着いている時期も保湿を続けることで再燃を防ぐことができます。
保湿剤は入浴後5分以内に塗るのが最も効果的です。入浴後は肌に水分が残っている状態なので、保湿剤で「フタ」をして水分の蒸発を防ぎましょう。朝の洗顔後にも塗ると1日を通じてバリア機能を維持しやすくなります。
プロアクティブ療法
炎症が治まった後もすぐに外用薬を中止せず、週に数回の頻度でステロイド外用薬やタクロリムス軟膏を塗り続けることで再燃を予防する方法です。症状が落ち着いている状態を長く維持しやすくなるとされています。
日常生活の注意点
入浴のポイント
ぬるめのお湯(38〜40度)に短時間浸かり、石けんは泡立てて手のひらで優しく洗う。入浴後5分以内に保湿剤を塗る。
衣類・寝具
綿など肌に優しい素材を選び、化学繊維やウールの直接肌当たりを避ける。シーツ・カバーはこまめに洗濯する。
室内環境
室内の湿度を50〜60%程度に保つ。こまめに掃除機をかけてダニ・ほこりを減らす。
掻き壊し防止
爪は短く切り、就寝時の無意識な掻き壊しを防ぐ。汗をかいたらこまめに拭き取る。
受診の目安
- かゆみや湿疹が2週間以上続いている
- 市販薬を使っても改善しない
- かゆみで眠れない、日常生活に支障がある
- 症状が良くなったり悪くなったりを繰り返している
- ステロイド外用薬の使い方に不安がある
- お子さまの湿疹が続いていて心配
アトピー性皮膚炎にお悩みの方は、当院皮膚科にお気軽にご相談ください。


