メタボリックシンドローム
メタボリックシンドロームとは
最近は過食、運動不足によって内臓脂肪が蓄積し、生活習慣病になる人が増えています。
生活習慣病には、高血圧症、高脂血症、糖尿病など色々ありますが、たとえ軽症であっても複数の生活習慣病を合併しているとさらに大きな病気を引き起こす可能性があります。
これらの生活習慣病は、それぞれが独立した病気ではなく、肥満から引き起こされるため、たびたび症状は重複します。
これらの病気を起こす大元の原因として、糖代謝や脂質代謝などさまざまな代謝異常があることがわかってきました。
簡単にいうと、このような危険因子(リスク)が重なった状態であること、つまり、さまざまな病気が引き起こされやすくなった状態を『メタボリックシンドローム』と呼んでいます。
『肥満』には、2つのタイプがあります。
私たちの体にある『脂肪』には大まかに2種類あります。
体の脂肪は、付く場所によって、大きく『皮下脂肪』と『内臓脂肪』に分かれています。
▶︎ 皮下脂肪
『皮下脂肪』とは、皮膚の下についている脂肪で表面からつまめるものです。
ぶつかったときなどの衝撃を吸収する、体を外界との温度差から守るといった生きていく上で必要なエネルギー源となる働きがあります。
皮下脂肪は一度たまると落ちにくいのが特徴です。
男性よりも女性につきやすく、備蓄エネルギー用のため、燃焼しにくいのが欠点です。
腰まわりやお尻、太ももなどの下半身を中心に脂肪がたまるタイプの肥満は、皮下脂肪型肥満と考えられます。
▶︎ 内臓脂肪
一方、『内臓脂肪』は、腸の周りにつくもので、この脂肪が多いと、ウエスト周りの大きさに影響しやすいといわれて、たまりやすく落ちやすいのが特徴的です。
男性や閉経後の女性につきやすく、加齢と共にさらに蓄積しやすくなるという特徴があります。
目としては、おなかがぽっこり出た体型のひとが、内臓脂肪型肥満と考えられます。
内臓脂肪型の肥満は、糖尿病、高血圧症、高脂血症などを併発させやすく、またこれらの病気は、動脈硬化を引きおこしやすいです。
そして、この内臓脂肪こそが、メタボリックシンドローム(別名:内臓脂肪症候群)に、大きく関わってくるのです。